
タールがびっしり 
命がけの煙突掃除

昨日、お客様から緊急の連絡をいただきお客様宅に出動。薪ストーブの燃えが悪く煙が逆流するというのです。まあ、こんなときはほぼ煙突の詰まり。特にトップの鳥よけ網の詰まりです。お客様の煙突は屋根30°勾配以上で寒冷地、そして前日は20センチの積雪です。傾斜があるので屋根には積もっていませんが、濡れていても大変危険です。当日は幸い晴れて屋根は乾いておりました。しかし、安全のため屋根に登るにはザイル、ハーネス、登高器、スリング、カラビナ等の一式が必要です。
設置は昨年夏でしたのでワンシーズン終わっていない状況です。くれぐれの乾燥した薪を燃やすように伝えましたが、設置した当時に前シーズンの薪が400kg程しか残っていませんでした。そして、昨年5月に森林組合から購入した原木を玉切りして8月までに太薪に割られ床下の薪棚に並べてありました。「これを今シーズン燃やすのですか?」「昨年も前の薪ストーブでそうしてます」(湿った薪を燃やす)もう絶望でしたありませんでした。森林組合も一年を通して仕事をしているので原木は最悪の生木でしょう(春に伐採するのは水分を多く吸い上げている時期です)。
極端な話、樹種は関係なく薪の乾燥が薪ストーブにはとても大切なのです。お客様いわく「ご近所はみんなこんなもんですよ」太く未乾燥の薪は「火持ちが良い」「針葉樹は油があるから広葉樹より乾燥しにくいと聞いてますよ」もう、はてしない絶望感に襲われます。どうしてこの様な誤った知識が広がるのでしょう?残念でなりません。
針葉樹なら1年、広葉樹なら2年の乾燥が基本です。もちろん割った薪の太さ、長さも関係してきます。容積に比べて表面積が大きければより乾燥が早いです。針葉樹の中太薪なら条件が良ければ普通半年後に燃やせます。今回のお客様の薪は非常に条件の悪い薪でした。おそらく来年でも燃やすとジュージュー音がしたのではないでしょうか?掃除後に試し焚きをしましたが、残念ながらジュージューと音がして燃えていました。これではシーズン中に1回、合計年2回の煙突掃除が必要です。これはもう薪ストーブの性能や煙突の施工云々の話ではありません。
煙突の掃除後、帰宅の準備をしていると、ご近所の薪ストーブオーナーが覗きにいらっしゃいました。「〇〇さんもこんな薪を燃やしてますよね。」とお客様が尋ねると、ニヤニヤしながら「2年は乾燥させていますよ」。
湿った薪を燃やすとタールやすすが多くなり、煙突が詰まりやすくなります。また、木ガスを発生させるまでの無駄な薪のエネルギーを使い薪ストーブの温度が上がりません。薪ストーブを販売されている業者の中にも「生木でも燃やせますと」言う業者さんもいます。それはゆっくり燃えたりするでしょうが、これは間違った燃やし方であることをご理解ください。
